成人式のメイクを自分でやる人の割合は？判断の基準やプロの活用法
一生に一度の晴れ舞台である成人式。
お気に入りの振袖に身を包む日、メイクをどうするかは大きな悩みどころです。
自分で心を込めて仕上げるか、プロである美容院に任せるか、その割合も気になりますよね。
しかし、プロに頼んでもイメージと違って失敗されたり、自分で挑戦した結果、普段と勝手が違い戸惑ってしまうことも少なくありません。
この記事では、成人式のメイクに関する様々な選択肢と、後悔しないための具体的な方法を徹底解説します。
振袖姿を最高の一枚として写真に残し、心から満足できる一日を過ごすためのヒントが満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。
- 成人式メイクを自分でする人とプロに頼む人の割合
- セルフメイクとプロに任せる場合のメリット・デメリット
- 振袖に似合うメイクを自分でする際の具体的な注意点
- 当日後悔しないためのメイク方法の賢い選び方
成人式のメイクを自分でやる人の割合とは？
成人式メイクを自分でやる人の割合はどのくらい？
成人式のメイクを自分でするべきか、それともプロに依頼するべきか、多くの方が悩むこの問題について、まずは実際の割合を見てみましょう。
ヘアメイク専門店「アトリエはるか」が大学卒業生を対象に行ったアンケート調査によると、卒業式のメイクを自分でした人の割合は54％でした。
成人式も同様の傾向があると見られ、およそ半数以上の方が、費用面や自分らしさを重視してセルフメイクを選んでいるようです。
満足度の実態と成功の鍵
一方で、株式会社本きもの松葉が実施したアンケート調査によると、成人式当日の着付けやヘアメイクの仕上がりについて、全体の7割以上が「大変満足」または「やや満足」と回答しています。
この高い満足度は、多くの人がプロの技術を選んでいることの証左とも言えます。
プロは振袖や写真映えに関する豊富な知識と経験を持っているため、安定して高いクオリティの仕上がりが期待できるのです。
一方で、「不満」と回答した人の意見を見ると、その理由のほとんどが「イメージと異なってっていた」「メイクが濃すぎた」といった、事前のコミュニケーション不足に起因するものです。
これらのデータから、「費用や自分らしさを優先するセルフ派」と「品質と安心感を求めるプロ依頼派」が、それぞれの価値観に基づいて選択していることがわかります。
美容師のメイクでも失敗されたりする事がある
「プロに任せれば絶対に大丈夫」と考えたいところですが、残念ながら「美容師のメイクでも失敗されたりする事がある」のが現実です。
実際に、先輩たちからは多くの後悔の声が寄せられており、その内容は多岐にわたります。
プロに任せたのに…よくある失敗談
- イメージの不一致：希望を具体的に伝えずに「おまかせ」にしたら、ひと昔前の流行遅れのメイクをされてしまった。
- 過度な演出：良かれと思ってのことかもしれないが、宝塚歌劇団の俳優のように濃すぎる舞台メイクで、友人から笑われてしまった。
- 別人化：普段の自分とかけ離れた「おばさんみたいな」仕上がりで、成人式の間ずっと気分が沈んでいた。
- 技術的な問題：自分の肌色に全く合わないファンデーションを塗られ、顔だけが白く浮いてしまった。
これらの失敗に共通する最大の原因は、お客様と美容師との間での事前のイメージ共有が不足している点にあります。
成人式当日の美容院は、早朝から多くのお客様でごった返し、戦場のような忙しさです。
そのため、一人ひとりに時間をかけて丁寧にカウンセリングすることが難しい状況が生まれやすいのです。
これを防ぐためには、ただ漠然とお願いするのではなく、なりたいイメージの画像を見せる、使ってほしくない色を伝えるなど、具体的で明確な意思表示が不可欠です。
自分で濃いめのメイクに挑んでおばさん顔になることも
プロへの依頼に不安を感じるなら、自分の顔を最もよく知る自分がメイクをするのが最善策に思えます。
しかし、セルフメイクには特有の落とし穴があり、特に多いのが、自分で濃いめのメイクに挑んでおばさん顔になることも、という痛恨の失敗パターンです。
豪華絢爛な振袖は、普段の洋服とは比較にならないほどの存在感を放ちます。
そのため、いつものナチュラルメイクでは顔の印象が着物に負けてしまい、全体的に地味で寂しい雰囲気になってしまいます。
この事実から「いつもよりもしっかり、濃いめにメイクしなければ」と意識するのですが、この「さじ加減」がプロでもない限り非常に難しいのです。
「気合が入りすぎて、気づいたら眉毛が『ゴルゴ13』みたいに…」「美容師さんに『髪が多くてまとめられなかった』と言われた髪型が、まるで『サザエさん』だった…」なんていう、笑えない失敗談も実際にあります。
写真映えを意識しすぎるあまりファンデーションを厚塗りし、シワが目立ってかえって老けて見えてしまうケースも少なくありません。
普段メイクに慣れていない方ほど、振袖とのバランス感覚を掴むのが難しく、当日ぶっつけ本番で挑んでパニックに陥ってしまうことがあるようです。
メイク道具を持ち込みして美容師に任せるのも手
プロにメイクを依頼する場合でも、肌質やアレルギーの問題から、普段使わない化粧品に不安を感じる方は少なくありません。
また、愛用している特定のブランドや、お気に入りのカラーがある場合も多いでしょう。
そのような時は、メイク道具を持ち込みして美容師に任せるのも手です。
普段から使い慣れているファンデーションや、ご自身の肌色に合うコンシーラー、そして振袖に合わせて選んだお気に入りのアイシャドウやリップなどを持参すれば、美容師さんがそれらのアイテムを使い、プロの技術で美しく仕上げてくれます。
持ち込みをする際の注意点とマナー
全ての美容院や着付け会場が、化粧品の持ち込みに快く応じてくれるわけではありません。
衛生管理上の理由や、他のお客様との兼ね合いから、持ち込みを制限している場合もあります。
そのため、必ず予約の段階で「肌が弱いため、自分の化粧品を持ち込んでメイクしていただくことは可能でしょうか？」と丁寧に確認しておくことが重要です。
また、快く許可を得られた場合でも、プロ用の化粧品ではないため、普段通りの仕上がりとは若干質感が変わる可能性がある点については、あらかじめ理解しておきましょう。
この方法を活用すれば、敏感肌の方でも肌トラブルのリスクを最小限に抑えながら、プロのテクニックによるワンランク上の仕上がりを期待できます。
自信の有無や納得できるかどうかで決めよう
ここまで様々な選択肢を見てきましたが、最終的に成人式のメイクをどうするかは、技術的な自信の有無や、最終的に自分が納得できるかどうかで決めよう、というのが最も重要な結論になります。
誰かにとっての正解が、あなたにとっての正解とは限りません。
セルフメイクとプロのメイク、それぞれのメリット・デメリットを冷静に比較し、自分にとって何が最も優先順位の高い価値観なのかを考えることが、後悔しないための第一歩です。
以下の比較表を参考に、ご自身の状況や性格に合った方法をじっくりと検討してみてください。
| 比較項目 | セルフメイク | プロに依頼 |
|---|---|---|
| 費用 | 安価 （手持ちの道具で対応可能。買い足しても数千円程度） | 高価 （フルメイクで3,000円～7,000円程度が相場） |
| 仕上がりの質 | 技術力に依存 （慣れていないとムラや崩れのリスクあり） | 高品質 （写真映えし、崩れにくい仕上がりが期待できる） |
| 自分らしさの表現 | ◎ 自由に表現可能 | △ 事前の打ち合わせが不可欠 |
| 手間と時間 | 多い （事前練習が必須で、当日は早起きが必要） | 少ない （当日リラックスしてお任せできる） |
| 肌への負担 | ◎ 少ない （普段から使い慣れたコスメを使用できる） | △ リスクあり （肌質に合わない化粧品で肌荒れする可能性） |
普段からメイクアップが好きで、自分に似合うスタイルを深く理解している方であれば、セルフメイクで自分だけのオリジナルな振袖姿を追求するのも、かけがえのない思い出になるでしょう。
一方で、少しでもメイクに不安があったり、「一生に一度の特別な日は、専門家の力を借りて心から安心して楽しみたい」と考えるなら、費用をかけてでもプロに依頼する価値は間違いなくあります。
成人式メイクを自分でやる割合とやり方の注意点
メイクを自分で行う場合はいつやるべき？
セルフメイクで成人式に臨むと決めた場合、多くの方が最初に直面するのが「メイクを自分で行う場合はいつやるべき？」という、当日のタイムスケジュールの問題です。
着付けやヘアセットを美容院でお願いするけれど、メイクは自分で、という方は特に迷いますよね。
美容院に行く前に家で済ませるべきか、それとも美容院で全てが終わった後に自分でメイクする時間を取るべきか…。
これは迷う必要なく、結論は明確です。
メイクは、美容院に行く前に自宅で完全に済ませておくのが基本中の基本です。
その理由は、物理的な制約とリスク管理の観点から説明できます。
まず、振袖の着付けを終えた後では、帯が胸を圧迫し、豪華な袖が腕の動きを制限するため、普段のように腕を上げて顔に筆を運ぶ動作が非常にしづらくなります。
無理な体勢でのメイクは、ラインがぶれたり、ムラになったりする原因となります。
さらに重大なリスクとして、メイク中にファンデーションの粉やマスカラの液が、レンタル品である高価な振袖に付着してしまう可能性も考えられます。
また、ヘアセットを先にしてしまうと、スタイリング剤（ヘアスプレーなど）が顔にかかり、せっかくのベースメイクが崩れたり、べたついたりする恐れがあります。
以上の理由から、「①自宅でメイク → ②美容院でヘアセット → ③着付け」という順番が、最もスムーズで失敗のない進行だと言えるでしょう。
振袖に合うメイクのやり方の注意点
振袖メイクをセルフで成功させるには、普段のメイクとは一線を画すいくつかの重要なポイント、すなわち振袖に合うメイクのやり方の注意点をしっかりと理解しておく必要があります。
ただ濃くするだけでは、古風になりすぎたり、ケバケバしい印象になったりする危険が伴います。
ベースメイクは「陶器肌」を目指す
振袖メイクで最も重要な土台となるのがベースメイクです。
目指すべきは、ツヤ感を極力抑えた、なめらかで均一なマット質の「陶器肌」です。
凹凸やテカリをなくし、きめ細かく平面的なベースを作ることで、着物の持つ格式高い雰囲気に調和し、目元や口元のポイントメイクが引き立ちます。
普段お使いのものよりワントーン明るめのファンデーションを選び、顔と首の境目ができないよう、首筋や耳の後ろまで丁寧になじませるのがプロのテクニックです。
また、当日は式典や写真撮影で長時間に及ぶため、皮脂崩れを防止する効果の高い下地を選ぶことも、美しさをキープする上で不可欠です。
ポイントメイクは「はっきり」と
華やかな振袖の存在感に負けないよう、アイメイクとリップは普段よりもしっかりと、そして色鮮やかに仕上げるのがポイントです。
- アイメイク：アイラインは、にじみにくい黒のリキッドタイプを使用し、目の際に沿って少し長めに引くことで、和装に映える涼しげな切れ長の目元を演出できます。アイシャドウはベージュやブラウン系を基本としながら、振袖に使われている色（赤、紫、緑など）を差し色として目尻や下まぶたに少しだけ加えると、全体の統一感が格段にアップし、洗練された印象になります 。
- リップ：リップは、振袖の色柄に合わせた、発色の良い赤やピンク、オレンジ系の色がおすすめです。事前にコンシーラーで唇の色味を消してから、リップライナーで輪郭をきっちりと縁取ると、上品で清潔感のある口元に仕上がります。
チークは「引き算」を意識
目元と口元という二大主役を最大限に引き立てるため、チークはあくまで名脇役に徹する「引き算」の意識が重要です。
濃く入れすぎると、途端に子どもっぽい印象になったり、全体のバランスが崩れて野暮ったく見えたりしてしまいます。
頬骨に沿って、ふんわりと自然な血色を添える程度に留めましょう。
自信のない部分だけ依頼するのもあり
プロに全てを委ねる「完全おまかせ」も、全てを自分で行う「完全セルフ」も、それぞれにメリットとデメリット、そしてリスクが存在します。
そこで、近年注目されているのが、両者の利点を組み合わせたハイブリッドな選択です。
つまり、自信のない部分だけプロに依頼するのもあり、という非常に賢明な方法です。
メイクの工程を分解し、得意な部分と苦手な部分を自分で把握することで、より戦略的に美しい仕上がりを目指せます。
メイクの「良いとこ取り」プラン例
メイクにおいて、仕上がりの7割を決めるとも言われるのがベースメイクです。
長時間崩れず、写真にもきれいに映える陶器肌を作るのは、プロの技術が最も活きる部分です。
そこで、スキンケアからファンデーション、フェイスパウダーまでのベース作りはプロにお願いし、自分のこだわりが強く反映されるアイメイクやリップは自分で行う、という分業がおすすめです。
特にアイメイクは、二重の幅を調整するアイプチやつけまつげの角度など、ミリ単位の調整が求められるため、自分で行う方が納得のいく結果になりやすいでしょう。
この方法なら、プロの技術で「崩れ」や「白浮き」といった大きな失敗のリスクを回避しつつ、自分の個性や好みをしっかりと反映させることができます。
多くの美容院ではこうした部分的な依頼にも柔軟に対応してくれるため、「眉毛の形だけ整えて描いてほしい」といったピンポイントな要望も一度相談してみる価値は大いにあります。
メイクがやり直しになる可能性も考慮しよう
どれだけ入念に準備や練習を重ねたとしても、当日は予期せぬ事態が起こるものです。
セルフメイクが緊張で上手くいかなかったり、プロに任せたメイクがどうしても自分のイメージと合わなかったり、そんなメイクがやり直しになる可能性も考慮しようという心構えと準備が、最終的な満足度を左右します。
もしプロに施されたメイクが気に入らない場合、まずはその場で「もう少しアイラインを長く引いてもらえますか？」など、具体的に修正をお願いするのが第一選択です。
しかし、それでも納得がいかない場合や、修正する時間がない場合も考えられます。
そんな最悪の事態に備え、最低限のメイク直しができる「お守りセット」を持参すると、心の余裕が全く違います。
持っておくと安心な「メイクお直しセット」
- ポイントメイクを修正するための綿棒
- ベースメイクのヨレを直すための乳液とティッシュ
- 肌を整えるためのパウダーファンデーション
- 印象を大きく左右する口紅
最悪の場合、一度メイクを落として自分で手早くやり直すという最終手段も取れます。
もちろん、そのためには当日のスケジュールに十分な「バッファー（予備時間）」を組み込んでおくことが絶対条件です。
着付けやヘアセットの予約時間は、式典開始時刻から逆算し、移動時間や友人との写真撮影タイムだけでなく、こうした不測の事態に対応するための30分～1時間程度の余裕を確保しておくことを強くおすすめします。
成人式のメイクを自分でやる人の割合とは？まとめ
この記事の重要ポイントを箇条書きでまとめます。
- 成人式メイクを自分で行う人の割合はおよそ半数以上
- 振袖プラン利用者は約9割がプロに依頼する傾向もある
- プロ依頼のメリットは高品質で崩れにくい仕上がりと手間の削減
- セルフメイクのメリットは低コストと自分らしさの追求
- プロに依頼してもイメージ共有が不足すると失敗のリスクがある
- セルフメイクは振袖とのバランス調整が難しく練習が不可欠
- ベースメイクだけプロに頼むなど苦手分野を補う方法も有効
- 肌が敏感な場合やこだわりがある際は化粧品の持ち込みも検討する
- 化粧品を持ち込む際は必ず事前に美容院へ確認と許可を取る
- 最終的には費用や品質、手間を考慮して自分が納得できる方法を選ぶ
- セルフメイクは着付けやヘアセットの前に済ませるのが鉄則
- 振袖メイクは「陶器肌」「はっきりした目元と唇」「控えめなチーク」が基本
- 万が一のやり直しに備えスケジュールに余裕を持たせることが大切
- 後悔しないためには十分な情報収集と事前シミュレーションが成功の鍵