成人式で記念品だけもらうことはできる?自治体による違いと確認事項
一生に一度の晴れ舞台である成人式ですが、さまざまな事情で式典への参加が難しい方もいるでしょう。
日本では2022年4月から成年年齢が18歳に引き下げられましたが、多くの自治体では従来通り20歳を対象とした「二十歳のつどい」などの名称で式典を開催しています。
(出典:法務省「民法改正 成年年齢の引下げ」)
学業や仕事、あるいは個人的な理由から「式典には出席できないけれど、記念品だけもらうことはできないだろうか?」と考えている方も少なくないはずです。
この記事では、自治体から贈られる記念品を後日で受取できるのか、また記念品がない場合の対処法について、分かりやすく、そして詳しく解説します。
- 成人式の記念品だけをもらう具体的な方法
- 式典を欠席した場合の記念品の受け取り方
- 自治体ごとの対応の違いと事前の確認事項
- 記念品がない場合の他の選択肢や記念の残し方
成人式で記念品だけもらうことはできる?
成人式で記念品だけもらうことはできる?
結論から言うと、成人式の式典に参加せず、記念品だけをもらうことは可能な場合が多いです。
成人式(二十歳のつどい等)は、その地域に住民票を置く対象年齢の若者すべてをお祝いするための公的な行事です。
そのため、式典で配布される記念品も、基本的には参加の有無にかかわらず対象者全員に贈られるものとして用意されていることがほとんどです。
したがって、式典への出席をしていなくても、記念品を受け取る権利があると考えて良いでしょう。
ただし、これはあくまで一般的な傾向です。
受け取り方には自治体ごとにルールが定められているため、どのような手続きが必要になるのかを事前に確認することが、何よりも大切になります。
記念品は、新成人としての門出を祝う自治体からのささやかな贈り物です。
やむを得ない事情で式典に参加できない場合でも、「迷惑かもしれない」などと遠慮することなく、受け取りの可否をご自身の自治体に確認してみましょう。
成人式を欠席しても記念品はもらえるの?
式典を欠席した場合でも記念品を受け取れるケースが多数です。
多くの自治体では、進学や就職、その他の理由で式典に参加できなかった新成人のために、後日でも記念品を受け取れるような対応策を用意しています。
主な受け取り方法としては、自治体によって詳細は異なりますが、一般的に以下のパターンが考えられます。
- 後日、指定された窓口で直接受け取る: 市役所や区役所の担当課(例:こども青少年課、生涯学習課など)の窓口へ開庁時間内に訪問し、直接受け取る方法です。
- 本人確認書類や成人式の案内状を持参して受け取る: 誰でも受け取れるわけではないため、運転免許証やマイナンバーカード、健康保険証といった本人確認書類や、送付された案内状の提示を求められることが一般的です。
- 代理人(家族など)による受け取りを認めている場合もある: 本人が遠方に住んでいる場合などを想定し、同居の家族など代理人による受け取りを許可している自治体もあります。この場合、代理人の本人確認書類や委任状が必要になることもあります。
ただし、ごく稀にですが、「式典出席者のみに配布」という厳しい方針の自治体もゼロではありません。
そのため、ご自身の自治体がどのような対応をしているのかを、必ず事前にチェックしておくことが非常に重要です。
自治体ごとに対応が異なるので要確認
前述の通り、記念品の有無や配布条件は、お住まいの自治体の方針、予算、その年の計画によって大きく異なります。
後になって「もらえると思っていたのに…」と残念な思いをしないためにも、思い込みで判断せず、事前の情報収集を徹底することが必須と言えるでしょう。
確認方法としては、以下のような具体的で確実な手段が有効です。
記念品に関する確認方法
- 自治体の公式ウェブサイトを確認する: 「成人式」「二十歳のつどい」といったキーワードで検索し、開催案内のページをくまなく確認します。「よくある質問(FAQ)」の項目に、欠席者の記念品について記載されていることも多いです。
- 成人式の案内状(招待状)を隅々まで読む: 自宅に届いた案内状には、日時や場所だけでなく、記念品の受け取りに関する詳細な情報が記載されている場合があります。小さな文字で書かれた注意書きなども見落とさないようにしましょう。
- 担当部署に直接電話で問い合わせる: ウェブサイトや案内状で情報が見つからない場合、これが最も確実な方法です。担当部署が分からない場合は、役所の代表番号に電話し、「成人式の記念品について伺いたい」と伝えれば、担当につないでもらえます。
また、特に重要な注意点として、そもそも記念品を用意していない自治体も決して珍しくありません。
豪華な記念品を期待していたのに、実際にはお祝いの言葉が書かれたパンフレットのみ、ということもあり得ますので、過度な期待はせず、まずは「記念品があるかどうか」から確認作業を始めましょう。
電話で問い合わせをする際は、成人式の開催年度(例:「令和〇年度の二十歳のつどいについて」)とご自身の名前を明確に伝え、式典を欠席した場合の記念品の受け取り方法について具体的に質問すると、非常にスムーズに回答を得られます。
当日体調不良で欠席した場合でも忘れず貰おう
成人式当日、楽しみにしていたにもかかわらず、急な体調不良や避けられない用事で欠席することになってしまうのは、とても残念なことです。
ですが、そのような場合でも記念品を諦める必要は全くありません。
多くの自治体では、こうした当日欠席者への配慮も想定しています。
まずは式典が終わった後、数日中など、なるべく早いタイミングで自治体の担当部署に連絡を入れてみましょう。
その際には、慌てずに以下の点を明確に伝えると、その後の話がスムーズに進みます。
- 成人式の対象者であること(氏名と生年月日)
- 急な体調不良など、やむを得ない事情で当日欠席したこと
- 記念品の受け取りを希望していること、またその受け取りが可能かどうか
多くの場合、「後日、窓口までお越しください」といった形で受け取りを案内してもらえます。
ただし、受け取りには「式典開催日から1ヶ月以内」など、期限が設けられていることがほとんどですので、連絡はなるべく早めに行うことを強く心がけましょう。
窓口へ行く際には、本人確認ができる書類や、自宅に届いた案内状など、ご自身が新成人であることを証明できるものを持参すると、手続きがより円滑に進みます。
自治体の記念品ってどんなものがあるの?
自治体から贈られる記念品は、その地域によって実にさまざまです。
限られた予算の中で、新成人の門出を祝う気持ちが込められた品物が選ばれています。
地域の特色を活かしたものから、これから新生活で役立つ実用的なものまで、多岐にわたります。
ここでは、実際にどのような記念品があるのか、いくつかの例をより詳しく表にまとめてみました。
記念品の種類 | 具体例 | 特徴 |
---|---|---|
実用的なアイテム | 有名メーカーの高級ボールペン、印鑑・印鑑ケース、サーモタンブラー、オリジナルデザインのUSBメモリ、モバイルバッテリー | 学生生活や社会人になってからも長く使えるものが多く、実用性が高いため、記念品として非常に人気があります。 |
金券類 | 図書カード、クオカード、地域振興券 | 自分の好きな本や商品を購入できるため、好みが分かれず、誰にとっても嬉しい記念品と言えます。地域の店舗で使える振興券なども喜ばれます。 |
地域の特産品 | 地元の有名銘菓、伝統工芸品(漆器、織物など)、地場産業の製品(例:愛媛県今治市のタオル、福井県鯖江市の眼鏡) | 「ふるさと」を再認識し、地域への愛着を深めるきっかけにもなる、非常にユニークで心のこもった記念品です。 |
思い出の品 | フォトフレーム、卒業アルバムのダイジェスト版、地域の歴史がわかる小冊子 | 成人式の思い出や、育った地域のことを形として残すことができます。デジタルフォトフレームなども人気です。 |
特に有名な例として、千葉県浦安市では、成人式が東京ディズニーリゾートで開催されることから、年度によってディズニーのオリジナルグッズ(パスケースやタンブラーなど)が記念品として贈られることがあります。
ご自身のまちでは一体何がもらえるのか、友人たちと予想しながら調べてみるのも、また一つの楽しみかもしれませんね。
成人式で記念品だけもらうことは可能?ない場合は?
自治体の記念品がない場合はどうする?
事前に丁寧に確認した結果、ご自身の自治体では記念品の配布がないと分かった場合、少しがっかりしてしまうかもしれません。
しかし、成人のお祝いの形は決して一つではありません。
自治体からの記念品がなくても、ご自身の工夫次第で、素晴らしい思い出を作る方法はたくさんあります。
例えば、ご家族で少し高級なレストランへ食事会に出かけ、大人としての第一歩をお祝いするのも素敵な時間です。
あるいは、同じく式典に参加しない親しい友人たちと集まって、ドレスアップして成人を祝うプライベートなパーティーを企画するのも良いでしょう。
最も大切なのは「物」をもらうことだけでなく、人生の大切な節目を、誰と、どのように心に刻むかということです。
記念品がないことをきっかけに、「自分にとって最高の記念の形とは何か」を主体的に考えてみるのも、一つの素晴らしい前向きな選択肢です。
記念品は親や親族からもらうものもある
自治体からの記念品は、多くの住民に公平に配布する必要があるため、どうしても予算の都合上、簡素なものになりがちです。
一方で、これまで深い愛情をもって育ててくれたご両親や祖父母、親しい親族から贈られるお祝いの品は、金額には代えられない価値を持つ、一生の宝物になる特別な記念品となることが多いでしょう。
成人のお祝いとして、心を込めて贈られる人気の品には、以下のようなものがあります。
家族から贈られる人気の成人祝い
- 腕時計:「これからの時間を大切に、有意義に過ごしてほしい」という、親から子への深いメッセージが込められています。
- スーツやフォーマルウェア: これから社会に出ていく我が子へ、きちんとした身だしなみができるようにという願いを込めて贈られます。
- 万年筆や質の良いボールペン: 社会人としての第一歩を応援する、知的で実用的な贈り物として人気です。名入れをすることで、さらに特別な一本になります。
- アクセサリー: パールやゴールドなど、長く身につけられる質の良いものは、特別な記念になります。親から子へと受け継がれることもあります。
- 実印などの印鑑: 契約などで必要となる実印は、社会的な責任を持つ大人としての自覚を促す、非常に実用的な贈り物です。
自治体の記念品に期待するだけでなく、ぜひ家族からの愛情がこもった贈り物を大切にしてください。
これから始まる新しい人生の歩みを、温かく応援してくれる、心強いお守りのような存在になるはずです。
成人式に不参加でも写真撮影だけすると記念になる
「式典そのものにはあまり興味がないけれど、人生に一度の晴れ姿はきちんと形に残しておきたい」という方に、今、強くおすすめしたいのが、記念の写真撮影だけを行うという選択肢です。
20歳という特別な瞬間の、若々しく美しい姿は、何にも代えがたい貴重な人生の記録となります。
近年では、「写真だけの成人式」といった便利なプランを用意しているフォトスタジオも全国に多く、振袖のレンタルから着付け、ヘアメイクまで全てセットになっているため、非常に手軽に利用することができます。
式典当日は朝から着付けや移動で慌ただしくなりがちですが、前撮りや後撮りであれば、ご自身やご家族の都合の良い日に、時間に追われることなくリラックスして撮影に臨めるという大きなメリットがあります。
写真だけの成人式のメリット
あなたの美しい振袖姿は、ご自身のためだけのものではありません。
これまで20年間、愛情を注いで育ててくれたご両親やご家族への、言葉以上に伝わる最高のプレゼントにもなるのです。
ぜひご家族みんなでスタジオに足を運び、この機会に家族写真を撮影してみてはいかがでしょうか。
少し照れくさいかもしれませんが、きっと家族の絆を再確認できる、温かくかけがえのない時間になることでしょう。
記念品は大人になった記憶と記録になる
前述の通り、多くの自治体では成人式で記念品だけをもらうことは可能です。
しかし、これは確約されたものではなく、最終的にはそれぞれの自治体の方針次第というのが揺るがない実情です。
配布対象者を「式典出席者のみ」と厳格に定めている場合や、そもそも記念品の用意がない場合には、残念ながら受け取ることはできません。
もし記念品がもらえないと分かったとしても、それが全てではありません。
成人式という人生の節目を祝う方法は、記念品を受け取ること以外にも数多く存在します。
最も大切なのは、物理的な形にこだわりすぎず、自分なりの、心から満足できる方法で「大人になった記念」を記憶と記録に残すことです。
親しい友人との時間、愛情のこもった家族とのお祝い、そしてプロが撮影した美しい写真という記録。
これらもまた、自治体の記念品と同じか、あるいはそれ以上に価値のある、あなただけの素晴らしい「記念」となるでしょう。
成人式で記念品だけもらうことはできる?まとめ
この記事の重要ポイントをまとめます。
- 成人式で記念品だけもらうことは多くの場合で可能
- 式典を欠席しても後日受け取れるケースが多い
- 受け取り方法は自治体によって異なるため事前確認が必須
- まずは自治体の公式サイトや成人式の案内状をチェック
- 不明な点は担当部署に電話で問い合わせるのが最も確実
- 当日体調不良で欠席した場合も諦めずに後日連絡する
- 記念品の受け取りには期限が設けられていることが多いので注意
- 自治体によってはそもそも記念品の配布がない場合もある
- 記念品はボールペンや印鑑など実用的なものが多い
- 地域の特産品などユニークな記念品を用意する自治体もある
- 記念品がない場合は家族とのお祝いなど他の方法を検討する
- 親や親族からの贈り物は一生の宝物になる
- 式典に参加しなくても記念の写真撮影はおすすめ
- 前撮りや後撮りならゆっくりと美しい姿を残せる
- 記念品の有無に関わらず自分らしい形で成人をお祝いしよう