成人式の二次会に行かないのは普通？不参加の理由や断り方について
人生の大きな節目である成人式を迎え、感慨深い気持ちでいる方も多いことでしょう。
式の後には、二次会や同窓会が企画されることも少なくありません。
しかし、成人式という晴れやかなイベントへの期待感とは裏腹に、その後の集まりについては複雑な心境を抱えている方もいるかもしれません。
周りの友達が参加するムードの中、自分は行かないと決めている、あるいは行きたくない理由があってどうしようか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
実際に行く人の割合はどのくらいなのか、もし行かない場合に角が立たない上手な断り方はあるのか、気になる点は多いですよね。
この記事では、成人式の二次会や同窓会に行かないという選択について、様々なデータや意見を基に掘り下げ、あなたの決断を後押しするための情報を提供します。
- 成人式の二次会や同窓会に行く人の割合
- 行かない人たちの様々な理由
- 二次会や同窓会に来ない人の特徴
- 角を立てずに断るための具体的な方法
成人式の二次会に行かないのは普通？
成人式後の同窓会・二次会に行かないのは普通？
結論から言えば、成人式後の二次会や同窓会に行かないという選択は、決して珍しいことではありません。
様々な事情や考え方から、参加しない人は一定数存在します。
特に現代では、価値観が多様化しており、集団で同じように行動することよりも個人の意思が尊重される傾向にあります。
周りが参加するからといって、無理に合わせる必要は全くありません。
「行かないと負けな気がする」「付き合いが悪いと思われたくない」といった気持ちになるかもしれませんが、それはあなたの価値観とは別の話です。
SNSで楽しそうな写真が投稿されるのを見ると、少し心が揺らぐこともあるかもしれませんが、その一瞬のために自分の気持ちに嘘をつく必要はないのです。
大切なのは、あなた自身がどうしたいか、そしてその選択に納得できるかどうかです。
実際に、行かなかったことで「自分の時間を有意義に使えた」「精神的に楽だった」と後悔していない声も多く聞かれます。
2022年4月1日から成年年齢が18歳に引き下げられましたが（出典：法務省「成年年齢の引下げに伴う年齢要件の変更について」）、多くの自治体では引き続き20歳を対象に式典を行っています。
「大人」としての第一歩は、自らの意思で行動を選択することから始まります。
自分の気持ちに正直になることが最も重要です。
行かないという選択をしたとしても、後ろめたく思う必要はありません。
成人という節目を、自分が最も心地よいと感じる方法で過ごすことが一番です。
同窓会に行く割合はどのくらい？
成人式後の同窓会は、他の年代で行われる同窓会と比較して、参加率が非常に高い傾向にあります。
ウェブメディアのアンケート調査では、出席率が7〜8割にのぼるというデータもあります。
これは、成人式という特別なイベントが同日にあり、多くの新成人が振袖やスーツといった晴れ着で地元に集まっているため、参加への心理的・物理的ハードルが格段に低くなることが大きな理由でしょう。
一方で、一般的な同窓会全体の参加率は年代によって大きく異なります。
同窓会幹事代行サービスなどを行う企業の調査を参考にすると、年代別の平均参加率はおおよそ以下のようになります。
| 年代 | 平均参加率の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 20代 | 30%～40% | 卒業から日が浅く、友人関係も継続していることが多いため比較的高め。 |
| 30代 | 25%～30% | 結婚、出産、キャリア形成などで多忙になり、参加率が少し落ち着く傾向。 |
| 40代 | 15%～20% | 子育てや仕事の責任が重くなり、現役世代で最も参加が難しくなる時期。 |
| 50代 | 15%～25% | 子育てが一段落し、経済的・時間的余裕が生まれるため、再び参加率が上昇。 |
このように見ると、20代全体の参加率も他の年代よりは高いものの、成人式直後のタイミングがいかに特別な機会であるかが際立ちます。
だからこそ、「この機会を逃したら次はいつ会えるか分からない」という気持ちや、「みんなが行くから」という同調圧力を感じやすいのかもしれません。
同窓会に行かない理由はさまざま
同窓会に参加しないと一言で言っても、その背景には実に多様な理由が存在します。
決して「人付き合いが嫌いだから」といった単純な理由ばかりではありません。
多くの人が、自分自身の状況や価値観に基づいて、合理的な判断として不参加を選択しています。
人間関係に関する理由
過去の人間関係は、不参加を決定する上で最も大きな要因の一つです。
例えば、学生時代にいじめられた経験があったり、些細なことで気まずくなった友人がいたり、会いたくない特定の人物がいる場合、わざわざ自ら苦痛な思いをしに行く必要はないと考えるのはごく自然なことです。
また、特に仲の良い友達グループがなく、会場で一人（ぼっち）になってしまうことを懸念して参加をためらう人も少なくありません。
当時のクラスの雰囲気が苦手だったり、久しぶりに会うことで昔の力関係や嫌な役割に引き戻されることを避けたいという気持ちも、不参加の立派な理由です。
マウンティングや自慢話への懸念
同窓会では、仕事、結婚、年収などの近況報告が主な話題になりがちです。
それが悪気のない情報交換であれば良いのですが、中には自慢話や他人との比較（マウンティング）に終始する人もいます。
そうした会話に付き合うのが精神的に疲れると感じ、参加を避ける人もいます。
物理的・経済的な理由
進学や就職を機に地元を離れて暮らしている人にとっては、帰省するための時間や交通費が大きな負担となります。
同窓会の会費自体も6,000円から8,000円程度が相場で、決して安くはありません。
それに加えて、ドレスやスーツ、靴、バッグ、そして女性の場合はヘアセットやメイクなど、準備にかかる費用も考慮すると、総額で数万円にのぼることもあります。
これらの時間的・金銭的コストと、参加して得られる満足感を天秤にかけ、不参加を選ぶのは合理的な判断と言えるでしょう。
価値観に関する理由
「昔の思い出に浸るより、今を大切にしたい」「本当に会いたい人とは個別で会うから十分」と考える人も増えています。
学生時代のコミュニティに強制的に引き戻されるような感覚が肌に合わず、自分の現在の生活ペースを乱されたくないという理由で参加しない人もいます。
また、単純に「準備が面倒くさい」と感じたり、そもそも同窓会というイベント自体に参加する意義を見出せないという意見も少なくありません。
「転勤族で特定の地元という感覚がない」「成人式が何なのか、いまだによく分かっていない」といった、個人のバックグラウンドに起因する声もあります。
一人ひとりの人生が違うように、行かない理由も本当に人それぞれですね。
行く理由があるかどうかの方が重要かも
参加するかどうかを延々と悩んでしまうときは、少し視点を変えてみましょう。
「行かない理由」を探して自分を正当化するのではなく、「自分にとって行く理由があるか？」と問い直してみるのが良いかもしれません。
もし、少しでもポジティブな動機が見つかるなら、それは参加を検討する価値があるサインです。
例えば、以下のような具体的な目的や期待があれば、参加することで得られるものは大きいでしょう。
- どうしても会いたい旧友がいる：SNSでは連絡を取っていても、直接会って話すのは格別です。普段なかなか会えない特定の友人と再会できるのは、同窓会ならではの大きなメリットです。
- お世話になった恩師に会いたい：学生時代の感謝を伝え、大人になった姿を見てもらう絶好の機会になります。先生方も教え子の成長を見るのは嬉しいものです。
- 親や祖父母を喜ばせたい：大切に育ててくれた家族にとって、我が子の晴れ姿は特別なものです。振袖やスーツ姿で旧友と楽しそうにしている写真を見せることは、一つの親孝行になるかもしれません。
- 人生の節目として記念にしたい：「一生に一度だから」という理由は、決して単純なものではありません。その場に参加することで、自分が大人になったことを実感し、社会的な区切りとして記憶に刻むことができます。
最終的には、「楽しそうだから行く」「しんどそうだから行かない」という自分の直感的な気持ちで選択すること自体が、大人になるための重要な通過儀礼とも言えます。
どちらの道を選んでも、それがあなた自身の意思で出した答えであれば、それがあなたにとっての正解なのです。
成人式の二次会に行かないのは普通なのか？
友達いない･ぼっちで同窓会に行くと後悔するかも
同窓会への参加をためらう最も大きな要因の一つが、「会場に仲の良い友達がいない」「もし一人で浮いてしまったらどうしよう」という"ぼっち"になることへの不安です。
特に、規模の大きな同窓会では、既にできあがっているグループで固まってしまい、会話の輪に入っていくのが難しいことがあります。
一人でポツンとたたずみ、周りが楽しそうに話しているのを眺めているだけ…そんな状況を想像すると、足がすくんでしまうのも無理はありません。
実際に一人で勇気を出して参加したものの、知っている顔はあっても話しかけるきっかけがなく、結局誰ともほとんど話せずに孤立してしまった、という体験談もあります。
せっかくのお祝いの日に、寂しい気持ちや虚しさを感じるのは、何としても避けたいものです。
注意点：無理な参加は心への負担大
行く前から「気まずい空間に耐えられそうにない」と強く感じているのであれば、無理に参加することはおすすめしません。
自分の心がはっきりと拒否しているのに無理をしてしまうと、楽しめないばかりか、精神的に大きく疲弊してしまう可能性があります。
「やっぱり行かなければよかった」という後悔は、楽しいはずの思い出まで色あせて見せてしまうかもしれません。
もし、少しでも参加したい気持ちがあるならば、事前に参加予定の友人に連絡を取ってみるのが最も効果的な対策です。
「同窓会行くんだけど、もし行くなら会場で会わない？」といった軽い一言でも構いません。
一人でも一緒に行動できる友達がいるという安心感があるだけで、心の負担は劇的に軽減されるでしょう。
同窓会に行かない場合の無難な断り方
同窓会に行かないと決めた後、次に悩むのが「幹事への断り方」です。
相手に不快な思いをさせず、今後の関係性にも影響しないよう、スマートに断るためのポイントと具体的な文例をご紹介します。
断る際の基本マナー4箇条
- 感謝を伝える：「誘ってくれてありがとう！」「企画お疲れ様です」など、まずは自分を思い出して声をかけてくれたことへの感謝と、大変な幹事役を務めてくれていることへの労いの言葉を伝えましょう。
- 早めに返信する：お店の予約や人数の確定など、幹事は多くのタスクを抱えています。出欠の返事は、案内を受け取ったら可能な限り早く行い、幹事の負担を軽くする配慮が大切です。
- 理由は簡潔かつ具体的にしすぎない：長々と理由を述べると、かえって言い訳がましく聞こえてしまうことがあります。「所用のため」「外せない予定があり」など、理由はシンプルに伝えるのがベターです。
- 次につながるポジティブな言葉を添える：「今回は残念だけど、またの機会にはぜひ参加したいです！」「皆さんによろしくお伝えください」といった一言を添えることで、あなたの誠意が伝わり、良好な関係を保つことができます。
状況別の具体的な断りの文例
当たり障りがなく、相手に納得してもらいやすい理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- 「家族とのお祝いがあるため」：成人の日という名目上、誰もが納得しやすい鉄板の理由です。「祖父母に振袖姿を見せに行く予定がありまして」のように、少し具体性を加えるとより丁寧です。
- 「あいにく先約があるため」：「別の予定がある」と伝えれば、それ以上深く詮索されることはほとんどありません。プライベートなことなので、詳細を話す必要はありません。
- 「仕事（またはアルバイト）の都合で」：やむを得ない事情として、仕事や学業を理由にするのも一般的です。特にサービス業など、祝日が勤務日にあたる人も多いため、理解を得やすいでしょう。
正直に「会いたい人がいないから」「金銭的に厳しいから」などと伝える必要は全くありません。
相手を不快にさせない、当たり障りのない理由を選ぶのが、円滑な人間関係を築く大人の対応と言えるでしょう。
同窓会に来ない人の特徴は？
同窓会に来ない人には、いくつかの共通した特徴や背景が見られることがあります。
これは、本人の性格という一面だけでなく、卒業後の環境の変化が大きく影響している場合がほとんどです。
もしあなたが不参加を選ぶとしても、それはあなた一人だけが特別なのではなく、多くの人が同じような状況にあることを知っておくと、少し気持ちが楽になるかもしれません。
よく見られる特徴・状況
- 地元から遠く離れて暮らしている：前述の通り、帰省にかかる物理的な距離や費用が参加への大きな障壁となっているケースです。新しい土地での生活基盤ができており、旧友との関係が疎遠になっていることもあります。
- 現在の生活が非常に多忙：責任ある仕事に就いていたり、学業が佳境に入っていたり、あるいは家庭の事情（育児や介護など）で、同窓会のために一日を空ける余裕が全くない人です。
- 学生時代の人間関係に悩みやトラウマがあった：過去の嫌な記憶を思い出したくない、苦手な人に会いたくないなど、学生時代に良い思い出がない人は、自ら過去を振り返る場に参加することに強い抵抗を感じます。
- 現在の自分に自信が持てない：学歴、キャリア、容姿、経済状況などに何らかのコンプレックスを感じており、旧友と自分を比較されたり、評価されたりすることを恐れている場合です。
- そもそも同窓会というイベントに興味がない：過去を懐かしむことよりも、現在の人間関係や未来のことに関心が向いているタイプです。SNSの普及で旧友の近況がある程度わかるため、わざわざ集まる必要性を感じない人も増えています。
こうした状況や心境は、誰にでも起こりうることです。
特に、社会的なプレッシャーや不安を感じやすい方は、厚生労働省が運営する心の相談窓口「まもろうよ こころ」のような公的機関の情報を参考に、一人で抱え込まないようにすることも大切です。
これらの特徴は、どれか一つというよりは、複数が複雑に絡み合って不参加という決断につながっていることが多いようです。
無理してまで参加する必要はない
これまで見てきたように、成人式の二次会や同窓会に行くか行かないかは、完全に個人の自由な選択です。
行くことには再会の喜びや旧交を温める価値があり、行かないことには自分の時間や心の平穏を守る価値があります。
どちらが正解で、どちらが間違いということは、決してありません。
最も大切なのは、周りの雰囲気や他人の意見に流されるのではなく、「自分自身がどうしたいか」という内なる声に耳を傾け、その気持ちを尊重して決断することです。
無理をして参加し、気まずさや精神的な疲労を感じてしまっては、せっかくの成人の日が楽しい思い出として残りません。
逆に行かなかったことで、後から友人たちの楽しそうな様子をSNSで見て「やっぱり行けばよかったかな」と少しだけ思うかもしれません。
しかし、それもまた、あなたが自分の意思で選択した結果であり、一つの貴重な経験なのです。
あなたの人生の主役は、他の誰でもなくあなた自身です。
同級生と集まることだけが、成人のお祝いの形ではありません。
これまでお世話になった家族とゆっくり過ごす、本当に気の置けない親友とだけ集まる、あるいは一人の時間を満喫して自分と向き合うなど、祝い方は無限にあります。
あなたにとって最も心穏やかで、晴れやかな気持ちになれる最高の一日を過ごしてくださいね。
成人式の二次会に行かないのは普通？まとめ
この記事の重要ポイントをまとめます。
- 成人式の二次会や同窓会に行かない選択は決して珍しくない
- 成人式直後の同窓会の参加率は7割から8割と非常に高い
- 一般的な20代の同窓会参加率は3割から4割程度
- 行かない理由として人間関係、費用、価値観など多岐にわたる
- 地元を離れていると時間や交通費が大きな負担になる
- 会費以外に服装やヘアセット代など準備費用もかかる
- 学生時代に良い思い出がない場合、参加は苦痛になり得る
- 仲の良い友達がいない「ぼっち」状態を懸念する声も多い
- 無理に参加すると気まずさや孤独感で後悔する可能性がある
- 参加を迷ったら「自分にとって行く理由があるか」を考えてみる
- 断る際は幹事への感謝を伝え、早めに返事をするのがマナー
- 断る理由は「家族の予定」や「先約」などが無難